人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2006年 06月 25日

分水嶺を越えて

分水嶺を越えて_d0000101_1203349.jpg
6月はあっという間に過ぎようとしていたが、川へは初旬に行ったきりだった。久しぶりにトラウトを釣るにあたって、せっかくだから遠くまで足を伸ばしてみようと考えた。おりしも車にはようやく取り付けられたナビがあったので、未だ行ったことのない川へと気が向いた。早速I君に連絡してみると、数日前に河津へ行ったばかりだが一緒に行ってくれることになった。

さて、ゴールデンウィークと同様に関越道をひた走るのだが、今回は水上より先、関越トンネルを抜けて湯沢まで走った。つまりは中央分水嶺を越えて日本海へ流れ出る川行きだ。ここまでがおよそ3時間ちょっとなので、時間的には下道で桂川へ行くのとそう変わらないのだ。行き先は新潟県魚野川。かねてから行こうと思っていた川だ。

早速下見がてらに本流の中流域からスタートする。川は開けていて、底石はあまり入っていないので一見すると緩やかな流れだ。しかし一歩川に踏み入れると、予想外に流れが速く、足を取られる。しかも水中にはこれと言って目立った障害物がないので、狙いどころがいまいち定まらない。今まで行った川とは全くタイプの違う印象を受ける。

二人ともヒットなく、少し下流に移動して再スタートを切る。先ほどからは少し緩い流れをダウンクロスで探る。と、上流でドラグの出る音がする。振り向くとI君のロッドがしなっている。しかし、数秒後、「バレた!」との声が聞こえた。残念だが、初めて来た川でのヒットは貴重だ。

ここから二手に分かれて釣っていくが、自分の方はまったくのノーヒットだった。I君と合流すると、なんとヤマメをキャッチしたという。貴重な一尾だ。ちなみに自分の中ではこういうように、初めて来た川で得られた釣果というのはどんなサイズでもクオリティが高い魚と見ている。おそらく彼にもこの一尾がいつもの河津での同サイズのヤマメとは全く違った意味合いを持っているのであろう。

さて、せっかく来たのだし、色々と見て周ろうということで、上流へ移動。湯沢インターの側の本流へ入る。ここは中流とは違って、里川風の場所だ。水辺を歩いていると、小魚が岩の隙間から逃げていくのだが、これらは全てヤマメの稚魚だ。どうやら魚は濃そうだ。早速ミノーを小型に替えてチェックしていくと、すぐに小型のヤマメとイワナがヒットしてきた。小型でもこういった魚が豊富な場所は嬉しい。しばらく小型のイワナと遊んでから、さらに上流へ移動することにした。

上流もさらに良さそうな流れが続いている。ヒットするのは20センチ前後のイワナが中心で、流石は雪代イワナを代表する魚野川といった感じだ。こういった小場所での釣りが面白くなってきたので、さらに上流に移動して、支流へと分け入ってみることにした。

ところで、この湯沢周辺は、よく冬にスキーに来た土地なのだが、やはり夏は全く印象が違う。冬に来た時は近くを流れている川でイワナを釣るなど考えもしなかったのだが。

分水嶺を越えて_d0000101_121485.jpg
支流に入ると川幅はずっと狭くなる。6.8フィートのロッドを持ちこんだので多少苦戦はするが、それとは裏腹にいたるところでイワナが出る。比較的流れが緩やかなスポットからは必ずと言って良いほど出てきた。相変わらずバラシを多発して、ようやくキャッチしたのは25センチほどの綺麗な魚だった。ここでI君とポジションを入れ替わり、小さいながらもイワナと戯れた。

続いても違う支流へ。ここは道沿いを流れる川で、「ちょっと様子を見てみようか」という程度で始めたのだが、釣り上がっていくと、小型ながらもイワナの猛追があって、なかなか川から上がれない。途中、岸際のブッシュの側で今までとは違うサイズの魚がヒットして、一瞬緊張が走ったが、寄せてみると35センチはあろうレインボーだった。イワナだったら良いサイズだ。結局この川で結構な時間を掛けた。魚は小さいが、釣り上がっていくのが気持ちの良い川だ。「遠くまで来てみると良い川があるんだなー」などと考えながら、車まで戻っていた。

日が暮れかかってきたので、再度本流を攻めてみることにし、朝とは違うポイントに入った。ここは比較的底石が多く、いかにも魚が着いていそうだ。が、しかし、バイトは全くなく終了の時刻を迎えた。どうやら今回のキモは「流速」にあったらしい。あまり流速のある瀬などには魚がはいっておらず、本流も支流も少し緩やかな流れでのヒットが多かったようだ。桂川だったら徹底して瀬を攻めている時期なだけに、場所が変われば攻め方も変わることを実感した釣行だった。

今回も未だ訪れたことのなかった川へと旅立ったのだが、正直、初めて行く場所は楽しい。いつもと違う川だけに、そこで手にした魚はいつまでも印象に残るものなのだ。


分水嶺を越えて_d0000101_1211967.jpgTackle
Rod:サーフェイストゥイッチャーボロンSTS68Si
Reel:イグジスト2004
Line:GT-Rトラウトエディション4lbs
Lure:バフェットSD43, アレキサンドラ50S


 

by pioneerfield | 2006-06-25 23:11 | travel sketch


<< 番外編―味噌煮込み、巡礼+野池のバス      目に焼き付いて離れないシーンが・・・ >>