群馬県沼田の周辺では丁度、桜が満開だった。地元ではあっという間に咲いてあっという間に散ってしまっていた感があって、今年はまじまじと桜を眺める機会もなかったから、こうして咲誇る桜をまた見ると、季節が少し戻ったような錯覚に陥った。
さて、実際の釣りの方はというと、利根川本流である。昨年5月に行ったきり、足を運んでいなかったが、今回はイワナ狙いで月夜野周辺に入ってみた。今回は久しぶりにI君が一緒に行けるというので、手分をしてポイントに入る。朝方に降った雨の影響で濁りが入るかと思っていたが、意外にも水色はクリアで、水量も増してはいないようだ。しかし水温は低く、朝の段階で3℃しかなかった。
ミノー、スプーンと手を変え品を変え流していくが、どうにも反応がない。少し季節が早いのかもしれない。このまま粘っていれば結果は出るかもしれないが、勝手知ったるホームグラウンドではないので、とりあえず一尾でも良いから魚の顔が見たかった。そこで、狙いを支流へと変更することにした。ひとまず月夜野から沼田まで戻って、片品川沿いへ車を走らせる。片品川自体は支流とはいえ、流域は長く、途中でいくつかのダムを擁している。それらを越えて上流域の適当な場所に入ってみることにした。
片品川へ向かう道の途中で、満開の桜の中でも一際荘厳な枝垂桜に目を奪われた。京都祇園の円山公園に枝垂桜があるということで、今年は是非それを見に行きたかったのだが、先週に予定していた京都旅行を中止せざるを得なくなってしまった。その代わりと言ってしまうのもなんだが、ここでこのような枝垂桜を見ることができるとは・・・。後でじっくりと眺めに来ようと思った。
片品川の上流は、開けていて、里川といった雰囲気だ。入渓しやすい場所に車を停めて、二手に分かれて川へ下りた。自分はひとまず釣り下りながら魚の反応をチェックしていると、流れの遅いヒラキからヤマメがミノーを追った。フッキングしかけたものの、残念ながらバレてしまったが、魚はいる様子なので期待は持てそうである。最初は一旦、川沿いの道を下り、そこから入りなおしてアップストリームで釣っていたが、流速があるのと、魚が追いきれていない様子だったので、ダウンで流す作戦にチェンジした。ロッドはトラディションでは少しきついのでジェイドミラーに変えてみた。一投目。早くもヤマメがヒットし、慎重にやり取りをしながらネットに収める。20センチぐらいだが、記念すべき片品川でのファーストフィッシュだ。やはり戦略的には合っていたようで、その後、落ち込み下で24センチの中型、下流のヒラキで20センチ前後を二尾キャッチすることができた。
どうも最盛期に釣っていた名残で、流速のある瀬もしつこく流してしまうが、やはりこの時期ということもあって、流れの比較的遅いヒラキに着いている様子だった。その後夕方まで片品川を釣ったが、二人ともキャッチには至らなかった。
適当なところで釣りを切り上げて、さっきの枝垂桜の写真を撮りに行く。午後から吹き始めた風に流される花が印象的だった。
Takle
Rod:ジェイドミラーJCGS-56L
Reel:イグジスト2004
Line:スーパートラウトアドバンス5lbs
Lure:ツインクルミュート、SKミノー50SD、蝦夷ディープ50F