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2016年 09月 18日

山陰 秋ヤマメ旅

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9月は遠征の月。
毎年、秋ヤマメを求めて東北の川を巡っていたが、今年はまだ行ったことのない地域の行ったことがない川へ行ってみたかった。

山陰の川に良いヤマメがいる。
そんな話を常日頃から聞いていたし、伊豆よりも西の川はほとんど訪れたことがなかったので、この機会に行ってみることにしたのだ。
事前に、ブログ等で交流のある「Play With Trout」のMさんに色々とアドバイスを頂きながらも、
「できれば最初は川の状況を見て自分でポイントを探したい」という僕の半ば無謀なこだわりで、いつもの通り一からの入渓点探し。

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初日はある程度下見をしてから釣りを開始。
数日前に降った雨で水位は高かったが、最初に入った場所から遡行していった淵でヒットしたのは幅広のアマゴ。
ヒットした瞬間、確実に尺は越えていると思ったけれど、ランディングしてみると9寸ちょっと。
こんな魚が釣れるのは幸先がいい。

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しかし、そんな期待とは裏腹に、その後釣れるのは20センチに満たない小型のヤマメばかり。
ちなみにこの川はヤマメとアマゴの混生。ヤマメの方が数は多いが、時折朱点が散らばったアマゴも釣れる。

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二日目も朝から本流を叩いてみるけれど、まだ水位が高くて核心部にルアーを届けられない。
そこで午後からは支流へ。ここはだいぶ濁りは取れているが、やはりヒットするのは小型のみ。
しかし釣れる魚は綺麗だ。全体的に色が褐色で薄く、パーマークが濃くて側線に点々と赤い色が入っているヤマメが多い。

この日は夕方まで釣って、道の駅に急ぐ。
と、いうのも次の日はMさんと一緒に釣りをする約束をしており、前日の夜から飲む約束をしていたのだ。
20時頃、道の駅でカーディナルを分解(支流で滑って水没させた)していると、一台の車が。
普段、ブログやLINEでやり取りをしており、お会いするのは初対面だったが、そこは釣り人同士、すぐに打ち解けて釣りの話が尽きず、遅くまで飲んで話をしていた。
Mさんはイメージしていた通り、おおらかで頼りになりそうな方。明日は本流で釣りをした後、支流を案内して頂けるとのことだが、
この支流は僕が来るまでは入らず、温めておいてくださったとのこと。心遣いが本当に嬉しい。

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次の日は朝6時半から行動開始。まずは本流に入るが、魚の反応は薄いようだ。
しかし魚の反応は無くとも普段自分が行く川や道具、自分自身の話などしながら釣り上がるのが楽しい。
続いて入った支流は、雰囲気が僕が行く東北の川に渓相が似ている。いかにも大型が出そうだ。
ところで、いつも一人で釣りに行くことが多い僕としては、他の釣り人の釣り方がかなり気になる。
Mさんの釣りを見ていると、きっちりと食い波に入れられる場所にミノーを落とし、かなり強めのアクションを入れているのが特徴的。
一番良い場所に付いている良型のヤマメに強烈にアピールしそうな釣りだ。

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この川に入って、早速僕にヤマメが。サイズはそこまででもないが、川底の色と同系色のヤマメだ。
Mさんによると、この辺りのヤマメは皆このような色をしているとのこと。

ここからしばらく魚の反応は薄くなったが、ある橋を越えたところから反応が出始める。
水は少し高いようで、流れも若干速めなので自作ミノーよりも水を噛んでくれる蝦夷50SタイプⅡにチェンジ。
長く、水深の浅い瀬をアップストリームで攻めていると、ミノーの後ろに見たことも無いサイズのヤマメがチェイスしてきた。その後、粘ってみたもののバイトさせることはできなかったが、やはりこの川は良型がいる。

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上流に行くにつれて、徐々に期待が高まってくる。
流れは細くなり攻めにくくなるが、水中で翻り、鈎掛りが甘く水面でバラしたヤマメは確実に尺上。
これは獲りたかった!
が、その後も期待できるポイントが続くらしく、悔やんでいる余裕は無い。

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小さいけれど、パーマークがくっきり入った綺麗なヤマメも釣れた。
川の雰囲気も良いし、魚も綺麗だが、釣り上がれる区間はあと少しということだ。
が、最後がこの川の核心部とのこと。

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その言葉通り、すぐに秋色の雄のヤマメがヒット。
尺は無いけれど、これぞ秋ヤマメという色。秋ヤマメ旅なのだから、こういう魚を釣りたかったのだ。
この一尾でほぼ満足してしまった。

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が、そのすぐ上のポイントでミスキャストしたルアーを早巻きで回収していたらまたも良型がヒット。
意図せず釣った一尾に笑った。さっきよりもサイズは良いけれど、秋ヤマメの色は出ていない。

さらに上流まで釣り上がって行ったけれど、その後はヤマメのヒットは無く17時頃終了。
綺麗な魚を釣って、良型のチェイスとバイトに盛り上がって、色々と話をしながら釣り上がった充実した一日だった。
再び道の駅まで戻り、今度は別の川でご一緒することを約束し、別れる。
Mさん、楽しい釣りをさせて頂き、本当にありがとうございました!

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次の日は前日の余韻に浸りながら本流を釣り上がる。
が、やはり良型は出てこず、20センチに満たないヤマメばかり。そこで午後から新たな支流を探しに。
川沿いに車を走らせながら時折、川の様子を見る。
この川は僕が好きな東北の川と石の色も水の色もそっくり。いかにも釣れそうだが、時間はあまりない。

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ここで釣れるヤマメは白っぽく、美しい。
日も暮れてきたので、明日はこの区間の続きを釣り上がってみよう。

が、夜に道の駅で寝る準備をしていたところ、強い雨が降ってきた。
次の日の朝、川の状況を見てから決めようと思っていたけれど、急激に水位が上がったことと、
今後も雨が降り続ける予報だったので、朝を待たずしてゲームオーバー。
最終日は釣りができなかったけれど、雨と雨の間の短い期間に釣りが出来たのはむしろ幸運だったのかもしれない。

新たな地への秋ヤマメ旅。
ここにも良い川があり、良い魚がいた。

今回は案内して頂いたMさんに本当に感謝です。
良い川、良い魚と楽しい時間をありがとう。


TACKLE
Rod:エキスパートカスタムボロンEXC510UL
Reel:カーディナル3(パワーズファクトリーチューン)
Line:リアルデシテックスWX8 0.5号+フロロ1.5号、スーパートラウトアドバンスサイトエディション4lbs
Lure:試作YM-1 50S、50HS 、ボウイ50S、蝦夷50SⅡ

by pioneerfield | 2016-09-18 23:59 | ST Expedition | Trackback | Comments(6)
2015年 09月 25日

9月、秋ヤマメ旅へ。

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秋色のヤマメを求めて、岩手への遠征釣行。
県内各地のそれぞれ特色ある川で特徴的なヤマメを釣る秋ヤマメ旅だ。

到着した日の夜から、雨が降り続いた。
入ろうとしていた川は増水し、釣りが出来そうには無かったため、雨が比較的少なかった地域まで移動して川探し。

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内陸の山間を流れる川で釣れたヤマメは錆が入りかけていた。
小さいながらも秋色に染まり始めた魚を見ると、関東よりも季節の進み方が先行しているのを実感する。

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平瀬が続く川に入ってみる。
水田の脇を流れる小渓流だが、ここも水量が多い。
魚道のある堰堤から入り、堰堤上から釣りを開始した。

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アップストリームに放ったミノーを襲い、ロッドを絞り込んだのは秋色に染まった尺ヤマメ。

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青いパーマークがくっきりと残った32センチの雄。
こういう秋ヤマメに出会いたかったのだ。

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天気はすっかり回復し、水田の稲穂も黄金色に染まっている中、車まで戻った。

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次の日、沿岸河川の支流に入ってみる。
釣れたヤマメも色づき始めていた。

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そのさらに支流は流れが細くなり、次第に遡行も困難になってくる。
イワナの魚影も見え始めたが、まだヤマメ域でもある。

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そんな中で釣れた9寸の秋ヤマメ。
水温が低そうなのでこの川のヤマメは秋が進行した色をしている。

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また別の日は葦に囲まれた砂の川。
この川はヤマメの数も多く、過去に何度か尺を越える秋ヤマメを釣ったことがあるのだが、昨年から難しくなった印象がある。
釣れる魚の数がも少なくなった感じがするが、大水が出て所々渓相が変わってしまったのが影響しているのだろうか。

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支流に分け入り釣った25センチほどのヤマメ。
釣った直後は白っぽい地に側線のピンク色が映えていたのだが、写真を撮るのにもたついていると、すっかり色が黒ずんでしまった。

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そしてまた別の川へ。
林道を走って入った川は、周囲の木々が色づき始めていた。

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ここはイワナ域。水位が高いせいか、魚の活性は高く、次々とヒットが続く。

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尺イワナも飛び出してきた。
山のイワナらしい姿と色だ。

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さらに旅は続き、大きく移動して別の川。ここは沿岸河川だが、流れは急峻ではなく、
川沿いに道路がずっと続いている。

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ここのヤマメは錆が進んでいた。
ミノーでの速い釣りではなかなか反応しない魚をスプーンでスローに誘っていく。
が、スプーンに頻繁にヒットしてくるのは小型のヤマメばかり。
長い距離を釣り上がっていき、ようやく葦際に落としたスプーンに良型が食ってきた。

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寄せてみるとイワナ。白点が大きいところをみるとアメマスだろう。

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アメマスを釣ったのは初めてだったが、沿岸河川なので釣れるのは当然のこと。
しかし正直なところ、ヤマメでなくて残念。

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秋ヤマメ旅も終盤になってきた。
今回の秋ヤマメ旅で最後に入った川。小型のヤマメの数が多かったが、良型には恵まれず、昼過ぎに雨が降り出してきた。

淵が続くポイントで流れ込みの白泡にヘビーシンキングミノーを着水させ、少し沈めてトゥイッチを入れる。
と、明らかに尺は越えている魚が翻り、ロッドを絞り込んだ。
魚は寄ってくるが浮き上がって来ない。何とか水面に上げようとリールを巻くが、ドラグが出される。
しかし魚は岩の下に潜り、数秒感そのまま耐えていたが、不意にテンションが無くなり、ルアーだけが戻ってきた。

魚体は確認できなかったが、もしヤマメだったら、今まで見たことが無いサイズだったに違いない。
目指していた魚を目前で逃してしまったかもしれない。

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夕マズメに同じような淵がらみのポイントに入った。
釣れた魚は泣尺ぐらいのヤマメで、今回の秋ヤマメ旅の最後の魚となった。

目標としている魚へは到達出来なかったが、それはまた目指すべき課題が残ったということ。

来年も、こんな濃厚な時間を過ごせる秋ヤマメ旅を!


Tackle
Rod:エキスパートカスタムボロンEXC510ULX、560ULX
Reel:カーディナル3BP
Line:スーパートラウトアドバンスVEP5lbs
Lure:試作ST1(50mmHS)、ST3(45mmS)、STX(セパレート)、ボウイ50S、蝦夷スプーン5g

by pioneerfield | 2015-09-25 23:46 | ST Expedition | Trackback | Comments(10)
2013年 09月 28日

北の秋ヤマメに憶う(2)

夜のうちに車を走らせ、県北の沿岸河川の支流の近くの道の駅で泊まった。

朝、目が覚めると予想以上に寒く、フリースとゴアテックスのジャケットを羽織った。
昨日までの内陸の川とは一変してジンクリアな水が流れている。
水位は高くヤマメの活性は高いが、サイズは20センチに満たないぐらいだ。

水量があるのでミノーを引ける場所が少ない。
最初は反応が良かったヤマメもしばらく釣り上がっていくと反応が無くなってきた。
が、突如速い流れから魚が追った。

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気温、水温が低い県北の川なので、婚姻色が濃く出ており魚体も黒ずんでいる。
サイズは9寸ほどだが、幅広の良いヤマメである。

その後、何度か川を変えていくが、良い魚とは出会えなかった。
夕方に入った川は魚影が濃かったが、大きくても25センチ程度。

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マズメに近づいて、淵で放ったディープダイバーに9寸ぐらいのヤマメが食らいついた。
秋の魚らしく、鼻が落ちかけた表情の雄。午前中に釣ったヤマメとはまた別のタイプだ。

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とにかく岩手県内の様々な川で釣りをしてみたい。
次の日にはさらに移動して、県南の内陸河川へ。この川も水が綺麗だ。
しかし、アクセスがしやすい河川なのか、支流を回ってみるが魚の反応は宜しくない。

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上流にあるダムに流れ込む支流にも行ってみた。
イワナが中心の川のようだけれど、ここも他の川と同様、過去に訪れた釣り人の足跡が各所にある。
もうすっかり秋になろうとしている。岩に貼り付いた色とりどりの落ち葉と流れ落ちる水が美しい。
光の状態も良かったのでしばし写真を撮った。

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再び大きく移動して沿岸の河川へ。この川はヤマメとイワナの混生のようだが、イワナが優勢のようである。
全体的に浅い川なので、水深がありそうな大場所では粘ってみる。
普段、初めて入る川ではあまり粘らずに遡行を続けることが多いけれど、粘れば結果が出ることもある。
ヤマメではないけれど、9寸ぐらいのイワナ。
いつもヤマメを狙って、ヤマメの多い川に入るのでこのぐらいのサイズのイワナを釣るのは久しぶりだ。

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別の沿岸河川の上流に入ってみる。天気はすこぶる良いけれど風は少し冷たい。
上流域の川の水も冷えている。

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上流だから、てっきりイワナだけだと思っていたけれど、ヤマメがいた。
山の秋ヤマメらしく、黒ずんでいて、釣り上げてカメラを準備している間にも錆が浮き出てきた。
木の葉と一緒に写真に収めると、すっかり秋の雰囲気だ。

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一方、峠を越えて平地の水田の脇を流れる小渓流を訪れると秋色に染まっていないヤマメが釣れる。
ここはまだ夏のような付き方をしているけれど、浅い河川なのでミノーが落ち葉を拾ってきてしまう。

遡行し始めてからしばらくは魚の出が悪かったけれど、進むにつれて反応が良くなってきた。
ただしサイズはさほどでもなく、大きくても8寸程度だ。

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柔らかい秋の陽の光が水底を照らし、リリースしたヤマメがその中を泳いでいく。
写真を撮るには絶好のコンディションだが、なかなか良型のヤマメは飛び出してこない。

そろそろ秋ヤマメ旅も終盤に近づいてきた。
最後は今年、良い魚を手にしている本流で終わらせようかと思っていたけれど、
それよりも僕はまだ見ぬ川で可能性を追ってみたい。

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沿岸河川の支流の中で、懐のある川のさらに支流を遡っていく。ここもイワナとヤマメの混生のようだ。

小さなヤマメは何匹か手にしていた。
ある場所で粘っていたところ、足下で良型がヒット。しかし次の瞬間、ロッドからは生命反応は消えていた。
最後に再び良いヤマメを手に出来るかと思ったけれど、まだ未熟な証拠だ。

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錆が入り始めたヤマメを手にして、本格的な秋の訪れを知る。
そろそろ川を去る時が来た。

季節は駆け足で進行していくこと、半年も川に立つことができないという名残惜しさ、
そして日本の川と魚の美しさを、僕は秋ヤマメを見る度に憶う。


Tackle
Rod:エキスパートカスタムボロン EXC510ULX、560ULX
Reel:カーディナル3
Line:スーパートラウトアドバンスVEP5lbs
Lure:ボウイ50S、山夷50SⅡ、バルサ蝦夷45S 他

by pioneerfield | 2013-09-28 23:57 | ST Expedition | Trackback | Comments(0)
2013年 09月 28日

北の秋ヤマメに憶う(1)

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先週よりも水嵩は増していた。
前回の釣りが終わってから次の日に台風がやってきて、駆け足で去っていった。

遅い夏の休暇を取った僕は、車中泊をしながら数日間を岩手の川で過ごすことにしていた。
先週に満足のいく秋ヤマメを手にしていたので気分には余裕があった。

増水はしているが、濁りは入っていない。コンディションとしてはかなり良いだろう。
過去の経験で、こういう時に良型のヤマメが動きそうな大場所の前後の細かい場所を探っていく。

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橋脚に流れが当たって出来たヨレにダウンでミノーを送り込むと、ロッドが絞り込まれた。
落ち着いてランディングすると、そこそこサイズの良いヤマメだった。尺にはわずかに満たない泣き尺。
朝日を浴びて写真の色合いもよく出ている。

これだけコンディションが良いのだから泣き尺だけでは無いだろう。
そう思って時間を掛けて大淵の下流側を丁寧に探っていくが、反応は無い。
一気に場所を移動しようかとも思ったけれど、大淵の上流側が気になる。

葦を掻き分けて丁度淵の上の瀬をダウンで流せる場所に出た。
ミノーを山夷50SⅡにチェンジして、ダウンクロスにキャストし、細かいトゥイッチを入れる。
流芯を切った時、ロッドに重みが伝わった。

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ネットに収まったのは32センチの雌。
パーマークが残って、婚姻色がわずかに出ている。雄の秋ヤマメとは違って優しい表情だ。

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旅の初日から尺ヤマメに恵まれたので、落ち着いてこれからの日程を楽しめそうだ。
水田の稲は黄金色に染まって、訪れるには一番良い季節かもしれない。
気温も過ごしやすく、こんな中で釣りが出来るのは贅沢であるとも言える。
夕方までに20センチほどのヤマメを数匹釣って、いつも車中泊する道の駅へと向かった。

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次の日も水は高かった。この日も基本的に本流の流れを釣り下る。
9月も終わりに近づいているので、8寸ぐらいのヤマメも婚姻色が出ている。

この日も前回入っていない区間に入ってみる。
両岸を葦に囲まれた一本瀬。上流から山夷で対岸の葦際を打っていく。
下流に進むに従い、流れがやや緩くなってきた。頭の大きな蛇が対岸へ泳いで渡っていくのが見えた。
蛇が渡った地点より少し下流ににミノーをキャストし、流れを切らせると、ズシッとティップが入った。

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サイズは前日と同じ32センチだが、砲弾のような魚体に緑がかった色。雌だが格好の良いヤマメだ。

昨日、今日と天気が良いので写真も満足のいく写真が撮れる。
魚を弱らせないように気を使いながら、何枚もシャッターを切る。
使い慣れてきたカメラと、新しい単焦点レンズが気に入ってきた。

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先週からこの川を釣り歩いているので、そろそろ本流のこの辺りで入れる区間はほぼ釣りをした。
そこで、一旦支流へと分け入ってみることにした。川幅はさらに狭くなり、葦も密集している。

上流に堰堤を控えた場所。流れが緩い直線の瀬をアップストリームにミノーをキャストし、着水させる。
細かいトゥイッチを加えてくると、尾鰭がオレンジ色掛かった魚が追ってくるのが見えた。
自分の立ち位置の手前で反転してしまったが、良さそうなサイズだった。
一度手前まで追った魚は再び追うことは少ない。
期待はできないが、再度同じ場所にミノーを落とし、トゥイッチを入れながらリトリーブしてくると、再び追って、バイトした。

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目標とする赤い秋ヤマメでは無いけれど、婚姻色が浮き出てパーマークが残った尺上。
強靭な歯と厳つい表情、力強く広げられた胸鰭が素晴らしい33センチの雄。
やはり秋のヤマメには、見る者を感動させる風貌がある。

記憶に残る良い魚に出会えた。
あとの日程はこれまでに行ったことのない川を巡ることにしよう。

by pioneerfield | 2013-09-28 23:51 | ST Expedition | Trackback | Comments(0)
2012年 09月 12日

渇水の9月、秋ヤマメ旅へ 2

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その日も僕はこの川を彷徨っていた。
まるで地図を塗りつぶしていくように、これまで入ったことの無い区間に、
時には自分よりも背丈の高い葦の密集を掻き分け、川を歩いていた。
渇水しているせいもあり、去年は水が高くて川通しで歩けなかったような場所も歩いて行ける。

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しかし釣れるヤマメは9寸を超えることはなかった。
だが、まだ望みはありそうだ。
天気は晴れ間を見せているが、予報は午後から夜にかけての雨を告げていた。
その予報通り、昼過ぎには雨が降り始め、夕方になる頃には水を茶色く濁らせていった。

期待していた通りに次の日には水位が上がっていた。
濁りはまだ完全にはとれていないが、この状況ならば釣りは十分可能だろう。

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しかし期待に反して劇的に釣果が変わるということは無かった。
朝に釣れた雄はわずかに婚姻色が入っているとは言え、またもや9寸。
いい加減このサイズは見飽きてきた。
少しでもサイズアップしたヤマメが釣りたいものだが、この日の夕方に釣れたのは
サイズアップしたとは言え、29センチの泣き尺だった。

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普段ならこれぐらいのヤマメが釣れれば大満足なのだけれど、
僕はこの川に住む、尺上のヤマメが釣りたい。
29センチと30.3センチとでは1.3センチしか長さが違わないが、その差はとてつもなく大きい。

雨が降った翌々日には、天気は元通り夏の光を残していた。
しかし季節は確実に秋に向かっている。
水田の稲穂も頭を垂れ始め、だんだんと黄金色に近づいてきている。

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水の色は既に透明感を取り戻しているけれど、水位はまだ若干高いままだ。
夕方が近づいている中、まだ入ったことの無い区間に下りていく。

水田の畦道で刈り取った草を燃やしているのだろう。
川面に煙が立ちこめ、木々の間から漏れた光の筋をくっきりと見せている。

水深のあるブッツケがある。
少し開けて流れが緩くなったあたりに沈めたミノーにそのヤマメは反応した。

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秋の深まりはもうすぐそこだ。
渇水の9月、岩手の本流で遂に手にした32センチの雄。

今回の秋ヤマメ旅はここまで。
けれどまだ少しこの釣りができる時間が僕らには残されている。





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Tackle
Rod:エキスパートカスタムボロンEXC-560ULX
Reel:カーディナル3
Line:スーパートラウトアドバンスVEP 5lbs
Lure:アレキサンドラ50HW、ツインクルミュート他

by pioneerfield | 2012-09-12 17:33 | ST Expedition | Trackback | Comments(0)
2012年 09月 08日

渇水の9月、秋ヤマメ旅へ 1

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雨の少ない夏だった。
一向に涼しくならない中、日付はとうとう9月になろうとしていた。
残すところあと1ヶ月を、僕は時間の許す限り川に立っていたい。
自分の住んでいる場所から遠く離れた岩手の川で、
できることなら1匹でも多くの赤く身を染めた秋ヤマメと出会いたいと思う。

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どの川でも水が少ない様子だった。
この旅でいつもするように、適当に地図を眺めて適当な川へ入っていっても
大抵は水が少なくて釣れそうな流れではない。
山間の川の細い流れからは1匹だけ9寸ぐらいの雄のヤマメが飛び出てきたけれど、
その他は20センチに満たないヤマメばかりだった。

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両岸を葦で囲まれた川が平野を蛇行して流れている。
数ある川の中でもここが僕が一番好きな川だ。
本流とは言っても、大きな石がゴロゴロと転がっている河原は無く、
密生した葦と褐色の石、岩盤、そして砂がこの川を作り上げている。

ここには銀化せずにパーマークがしっかりと残ったヤマメが多く、
時として山のヤマメをそのまま大きくしたような精悍な魚が釣れる。

この日も木々が影を作り出している場所から立て続けに釣れた。
1匹は26センチの雌、そのあとには9寸の雄。
雄の方は良い顔つきだが、うっすらと婚姻色が出ている程度で、
川の中では夏の暑さをまだ残している様子だった。

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川面を照らす日差しもまだ強さを残している。
真っ昼間に涼みがてらに別の川に降り立ってみたけれど、魚の反応はやはりいまいちだった。
あまり多くの川は回っていないけれど、どこの川もこんな状況だろう。
考えた末に、僕は残りの日程全てを平野を流れる川で過ごすことにした。

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翌朝、延々と続く葦の際にミノーを落としていく。
しかし朝だというのにヤマメからの反応は皆無だった。
諦めかけた頃にようやくミノーを追ったのはまたしても9寸弱。
痩せ細っているが、このサイズが多いのかもしれない。

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この状況を一転させるような雨が欲しい。
そう思っていたら、空が曇り始めて小雨が降り始めた。

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状況は良くはなってきているのだろうが、釣れるヤマメといえばやはり9寸弱、26センチ。
少し上流に上れば渓相は岩が多くなってきて、時折イワナも追ってくるようになってきた。
勿論、釣れれば何だって嬉しいのだけれど、
僕の場合はイワナよりもヤマメを釣りたい。
欲を言えば去年手にしたような雄の秋ヤマメを手にしたいのだが、
そう簡単には釣れないからこそ、秋の尺ヤマメは価値があるのだ。

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....to be continued

by pioneerfield | 2012-09-08 23:21 | ST Expedition | Trackback | Comments(0)
2011年 09月 10日

九月の疾走、秋ヤマメ旅へ。

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僕は思う。毎年、なんで9月はこうもあっという間に過ぎてしまうのだろう?

ひと月が30日しかないということではない。
延々と続くかと思う猛暑の8月を耐え抜いて、ようやく涼しくなってきたかと思うと、
気付くともう9月は終わりに差し掛かっていることが多いのだ。

釣りには厳しい夏を過ぎて、そろそろ秋ヤマメを釣りに出かけようかとする頃には
思いのほか残りの週末は少なくなってきていることに気付く。
そうなのだ。僕らはあんなにも美しく魚体を輝かせる秋のヤマメを釣る機会は実は少ないのだ。

書店の中でたまたま目に付いた「9月が永遠に続けば」という小説のタイトルに意味も無く共感を憶えるほど、
できれば10月が来ないで欲しいと思ってしまっていた僕は、いつもは8月の終わりに取る夏期休暇を今年は9月に取った。
ところが休みの開始を目前にして、台風12号が自転車より遅い速さで接近してきたのだ。
行き先の岩手の予報は週の前半まで雨。心配は尽きないが、逆に週の後半にチャンスが到来するかもしれないと勝手な解釈をして家を出た。


深夜の高速を花巻まで走るのも、もう何度目だろうか。
途中で土砂降りの雨にも見舞われたけれど、遠野に着いてみると雨は小降りだった。
しかしそれまでに降った雨で猿ヶ石川の本流は濁流と化していた。予想していた通りだ。
仕方なく、釣りが可能な支流を探す。どの支流も水位は増しているだろうが、
たまたま最初に入った支流では釣りができないほどの濁りではない。
釣り上がるとすぐにイワナがミノーを追った。これぐらいの濁りではイワナは活発なようだ。

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場所を変えて小型のヤマメを数匹で1日目は終了し、次の日は峠を越えて閉伊川の水系に。
ここも本流は厳しい。昨年良かった小渓流に入っていくけれど、魚はそんなに多くはないし、
型もそれほど大きくは無い。去年は25センチぐらいのヤマメが釣れたのだけれど、
川から上がって車に戻る途中で会った地元の方が話した「毎日のように人が入っている」との言葉に納得した。

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ところで、キャストが困難なほどのボサ川を釣り上がっていくと時に絶対にルアーを通せないポイントが出てくるけれど、
えてして良い魚はこういうところに入っているみたいで、何度も逃げていくのを見た。
ルアーが通せないのだから仕方がないのだが、なんだかストレスが溜まっていきそうだ。

そんなときは釣り上がるのを止めて、川を変えてみるのだけれど、次に入った川では全く魚の反応が無くて、さらにがっかりとしてしまう。
盛岡から区界峠を越えればすぐの川だし、反応が無いのは当たり前と言えば当たり前か。

夜には大移動をして、北に流れる馬淵川の様子を見に行くことにしたけれど、
次の日の朝、本流を見るとやはりここも濁っている。

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稲穂が垂れる水田の中を走る水路のような支流。ここは何とか釣りができそうだ。
両岸が護岸されていて、ロケーションは良くはないけれど、イワナとヤマメの混生域のようで、
アシの下からミノーを追って飛び出してくる。

こんな川が何本かあるので、釣りができそうな川幅の川を狙って釣り上がる。
釣れるヤマメは8寸ぐらいだけれど、もう既にうっすらと婚姻色を出し始めている個体もいる。

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次の日も似たような川を探しに行こうかと思っていたけれど、この日の夜に強い雨が降った。
翌日、車を延々走らせて支流の様子を見て回ってみるが、どこも釣りができそうな様子ではない。
夜に雫石まで走り、翌日は竜川の支流を何本か攻めてみるけれど、
半日かけてようやく20センチぐらいのヤマメが1匹、前々日に入った支流へ戻って
7寸ぐらいのヤマメが数匹と、納得いかない釣果だった。
次の日は遠野へ移動して峠を越えた先の川で釣ってみるも、たいした釣果は出ず、
濁りと増水のこの状況下での川選びの難しさを実感し始めていた。

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想像以上に辛い。行き当たりばったりで川を見ながら入って釣りをしているにせよ、
もう少しまともな釣果が出せるかと期待をしていたのだけれど、そんなに甘くはなかった。
関東に比べて釣人の少なそうな岩手だから、良い魚に出会えるかと思っていたのが完全に裏目に出た。
しかし増水後に必ずチャンスは巡ってくるはず。既に残された日程はあと二日だ。


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翌日。水位はまだ高いものの、猿ヶ石川の本流の濁りは、充分に釣りができるほどに回復していた。
2年前に初めて訪れてから、僕はこのアシに囲まれた砂の川の雰囲気が気に入っている。
本流と言えども、どうも魚が着いているのが意外にピンスポットだったりするので、
5.1フィートのロッドを使ってカバーを撃っていく。
ボサに引っ掛けてルアーをロストすることも多々あるけれど、カバーの奥から出してきたヤマメは
小さくても価値ある一尾だ。

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夕方にようやく9寸弱のヤマメを立て続けにキャッチ。
オーバーハングの下から出てきたから全体的に黒っぽい魚体をしているけれど、
婚姻色も出始めていてカッコいいヤマメだ。
ここに来てやっとまともな釣果になってきた。明日は最終日だし、せいぜい頑張って猿ヶ石川の本流を釣ってから帰ろうと思っていた。

最終日。朝一で田瀬湖より下流に入ってみたものの、濁りが取れておらず上流へ向かうことにした。
前日の気温が高かったせいか、遠野の町は濃い霧に包まれていて薄暗い。
この日は土曜なので他の釣り人も来ていそうだ。
現に入ろうとしていたポイントには先行者がいたので、別の場所に入って行くことにした。

昨日と同様、カバーを撃っていくと、オーバーハングの下から魚が出てきてミノーを食った。
サイズは8寸程度だけど、ヒットしてから何の魚か良く分からなかった。
ランディングしてみると、なんとブラウン。まさか猿ヶ石に来てブラウンを釣るとは思わなかったので思わず苦笑。

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その後、上流へ移動することにした。大きな底石が入っている場所で、水深もそこそこありそうだ。対岸のボサ下にクロスストリームでキャストし、ダウン気味に流しながら釣り下っていく。

木の枝が張り出していて、いかにもヤマメがつきそうなポイントで、そのバイトは来た。
一瞬でロッドティップが押さえ込まれ、下流で水飛沫が上がる。
水面で反転した魚体を見て確実に尺を超えているヤマメであることが分かった。
そのまま魚が下流に走ろうとした瞬間、ラインのテンションが失われた。

デカかった!あれは余裕で尺を超えていた。ラインチェックはこまめに行っているつもりだったけれど、
さっきチェックした時は結び目のみで、結び目から上のチェックを怠っていた。
フックアウトなら、掛かりが浅かったと納得するしかないけれど、ラインブレイクは魚のせいではなく、
間違いなく自分のミスだ。今回もチャンスを目前にしながら詰めが甘く、結果を手にできなかった。

あまりの魚の大きさに釣りをする気を失いかけていたけれど、最終日なのだから最後までルアーをキャストし続けようと思って、再開。
釣り逃した場所から下流を丹念に流したけれど、20センチに満たないヤマメがヒットしてくるだけだった。

車で上流に向かうか。そう思ったけれど、入渓点から上流にも大岩が何箇所か点在しているポイントが目に入った。
さっきと同様、クロスストリームでキャストし、ヘビーシンキングミノーが岩と岩との間の緩流帯に差し掛かった瞬間。
一瞬のことでほとんど憶えていないが、反射的にフッキングしていた。
さっきのように下流で魚が反転する。この川独特の白っぽい魚体に鮮やかなピンク色を浮き立たせたヤマメの姿が見えた。

手前に寄せて上流に走らせ、ネットに流し込んでランディング。

36センチ。婚姻色を浮き上がらせたパーマークの残る雄のヤマメ。
こういう魚がいて、それを育む川があるから、この釣りを終わらせたくない。

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Tackle
Rod:エキスパートカスタムボロンEXC-510ULX
Reel:カーディナル3
Line:スーパートラウトアドバンスVEP5lbs
Lure:アレキサンドラ50HW、蝦夷1st50SⅡ 他

by pioneerfield | 2011-09-10 23:19 | ST Expedition | Trackback | Comments(2)
2010年 08月 29日

残暑、夏から秋へのヤマメ旅

8月も終わりになろうというけれど、

相変わらず関東地方は30度を超える日が続いていた。

そんな折に遅い夏休みをとった僕は、岩手へと旅立った。

勿論、良いサイズのヤマメが狙いだけれども、

どうせなら最近手に入れたレンズで色々な川の色々なヤマメを撮ろう。

山間の渓に行けば、秋らしい魚が遡上を開始しているかもしれない。


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開けた支流のヤマメ。ヤマメ本来の赤紫色掛かった銀色だ。


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藪が濃く、薄暗い支流のヤマメ。くすんだ茶色の色が濃く、野性的だ。


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その川の上流で、オレンジが濃いヤマメが釣れたが、標高もある場所なので婚姻色が出始めているのかもしれない。


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とは言っても、やはり去年に良かった猿ヶ石川はチェックしておきたい。

でも、何が原因なのかは分からないが、去年とは違った濁りが入っている。

時折ヒットして強烈な引きを見せるのは残念ながらアブラビレの無い魚ばかりだ。

水の中もまだ夏の様相で、この川ではヤマメよりもウグイやニゴイの方が

まだ優位な場所を占めているらしかった。

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峠を一つ越えた別の水系でようやくヤマメを手にした。

小さいけれどようやく目的の魚にありつけた。

この川でもヤマメは流心にいて、まだまだ夏の追い方をしているようだった。

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閉伊川の本流も何箇所か攻めてみた。

これも銀色がまだ強い夏のヤマメ。

細身だけれど、良い魚だ。

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藪を掻き分けて、少し薄暗い支流に入っていくと、茶色がかったヤマメが多かった。

ここで手にしたのは大きくても8寸ちょっと。

それより大きな魚は全てフックを外して、淵へと逃げていった。

千載一遇のチャンスをものにできないのは今に始まったことではないけれど、惜しかった!

バラした魚は全部ウグイだったことにしておこうか(笑)

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閉伊川の支流から遠野へと向かう途中、高原を走った。

岩手では山あいに牧場が広がっている場所が多く、この道も牧場の中を走っている。

時折車を停めると、そこではもうセミも鳴いておらず、静かにアキアカネが飛んでいるだけだった。

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遠野に戻って猿ヶ石川を夕方に釣ってみた。

瀬の中にミノーを落とすとすぐにティップだけが入って、それだけだった。

良さそうなサイズのようだったけれど、次の一投で釣れたのは8寸強のヤマメ。

砂の川らしく、白っぽい魚体が印象的だったけれど、これが今回の最大魚。

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結局尺ヤマメには出会えなかったけれど、今回も色々な場所を開拓できたのが次回への糧になるはず。

秋の魚を少しは期待していたけれど、川はまだまだ夏の感じだった。

とは言え、もう水田には稲穂が垂れている。

さて、今年もいよいよ残り一ヶ月となったね。

by pioneerfield | 2010-08-29 15:42 | ST Expedition | Trackback | Comments(0)
2009年 08月 28日

夏の残光、未知の川への旅。

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桂川、利根川、魚野川。初夏からの本流を転戦したものの、結局尺ヤマメには出会うことが出来なかった。タイムリミットはもう2ヶ月を切っていた。毎年必ず手にしている尺ヤマメをこのまま手にすることが出来ずに今シーズンを終了することになるのか。そのような焦りが晩夏の東北、岩手へと足を向かわせた。

とは言っても自分自身、東北は初挑戦であり、事前の情報もほとんど無いままの出発となってしまった。7日間、車中泊をしながら可能な限り多くの河川を巡ろう。岩手の地図を見れば川は無数にある。事前情報が無いのは何も今回に限った事ではなく、毎回の事なのだから、いつも通りの釣りをすれば良いわけである。



8月22日 Day1-閉伊川本流、薬師川

d0000101_20114015.jpg金曜の夜中に東北道を走り、盛岡に着いたのは6時を過ぎた頃だった。そこからさらに車を走らせ、閉伊川へと国道を向かう。区界峠を抜ける頃になると、気温はぐっと下がり、右手に閉伊川本流が見えてきた。適当な場所に駐車して川を見ると、いかにも、といったポイントが続いている。しかしヤマメを狙うならさらに下流へ行った方が良さそうだ。

途中の道の駅でウェーダーを履き、準備を終えて、小国川との合流点より少し上流の、ゴルジュが続くエリアへ入った。周りには釣人の姿は見えない。川幅から考えて6.4フィートのロッドに2500番のリールをセットし、5センチのシンキングミノーを付ける。瀬続きの良さそうな場所だけに期待が高まる。

開始してすぐ、1,2投目だったと思う。20センチほどのヤマメがヒットした。記念すべき1尾な上に、あっさりと釣れてしまったのはいささか驚きであった。が、そう思っているのも束の間、瀬から次々とヤマメがヒットしてくる。適当に入ったポイントにもかかわらず、この釣れ方は凄い。岩手の川はみんなこんな感じなのか?サイズは小さいながらも、10匹近くヒットさせて、最初のポイントから上がった。

時間は9時を回ったぐらいである。関東のこの時期の川ならとうに釣れない時間に入っているところだが、やはり水温が低いのが関係していて、プライムタイムが長いのかもしれない。結局、11時頃まで本流の表層でヤマメはヒットしていた。

午後になり、さすがに本流の魚の反応も薄れてきたところで、支流である小国川のまた支流の薬師川へと入ってみることにした。この川は早池峰山から流れる川ということで、水量・水温が安定しているという。中流の集落から入渓できそうな場所を探して入ってみると、イワナが出そうな渓相が広がっていた。ロッドは5.1フィートに持ち替えて、小さなスポットを打っていく。が、予想とは反してここでもヤマメが活発にミノーを追った。

どうやらまだここはヤマメ域のようだ。それにしても支流というのに魚影が濃い。渓相もさることながら魚のコンディションも抜群で、サイズは20センチ程度だったが、手ならしにはもってこいの場所だった。葦際を通していると、不意に上流から40センチほどはあろう魚影がミノーを追った。結局食わせることは出来なかったが、その直後に25センチほどのイワナが出たところで日も暮れかかってきたので、川から上がることにした。

初日から満足出来る釣果である。川のポテンシャル自体が高いということを痛感した。幸先の良いスタートであった。


8月23日 Day2-閉伊川本流、安家川

1日目の夜は閉伊川沿いを宮古まで下って、宮古の道の駅で車中泊した。岩手はこうした道の駅が多いので車中泊にはもってこいである。宿に泊まるよりも安上がりで済むし、何よりも朝一の良い時間から釣りを開始できるのが最大のメリットである。

さて、2日目は閉伊川の、昨日のエリアからさらに下流に下った本流からスタートした。というのも昨日の夕方に国道沿いのルアーショップでこのあたりでヤマメが出ているとの情報を得たからである。場所的にはヤマメも釣れそうだが、サクラマスが留まりそうな場所がいくつもあり、きっとシーズンが良ければサクラ狙いのアングラーで賑わっているだろうエリアだった。

ロッドも7.1フィートのいつもの本流タックルでダウンで流していると、時折バイトがある。しかし魚のサイズはそこまで大きくはなさそうで、せいぜい20センチ程度、といったところか。それよりも意外だったのは、本流の大場所よりも、分流のちょっとした小場所にも確実に魚が入っているところだ。おそらく普段は誰も攻めないのだろうが、桂川をはじめとする関東のフィールドに慣れてしまっている自分にはこういった場所も見逃せない。関東ならばこういった場所にすら魚はいないのに、この川は魚が着いてるのだ。

さて、下流も少し攻め飽きたところで、昨日のポイントへと入ってみることに。相変わらずヤマメの追いは活発だったが、川のアウトベンドの淵をディープダイバーで流すと、良型がヒットした。尺はなさそうだが、慎重にやり取りしてネットに収めると、27センチのヤマメであった。これは嬉しい一尾である。

このまま閉伊川で釣りを続けていても魚は釣れるだろう。が、それよりも他の川を見てみたい。そう思い、車に乗り込んだ。一旦、宮古まで出て、海岸の国道を北へ向かう。途中、何箇所かの単入河川を見下ろしながら、辿り着いたのは安家川であった。

d0000101_20162638.jpg安家川は川沿いに道が走っており、ときどき車を停めて川面を覗くと、すでに下流からヤマメの稚魚の魚影が見られた。しかし所々に釣人らしき車が停まっており、どうやら鮎を狙う人らしかった。ヤマメを狙うならさらに上流が良いかもしれない。ひたすら上流へと車を走らせ、ようやく駐車してある車がなくなってくる場所から開始することにした。流れに落差はあまりなく、いかにもヤマメの川、といった渓相である。ほどなくして20センチほどのヤマメがヒットし、幸先のよいスタートである。

川を上る途中の砂底に目を落とし、注意深く見て見ると・・・、いた。カワシンジュガイである。安家川といえばカワシンジュガイの繁殖地ということなのだが、この貝、幼生はヤマメなどのサケ科の魚の鰓に付着して移動する、ということだ。しばしロッドを置いて観察。

さて釣りの方は、というと、ここでも20センチ程度のヤマメが教科書どおりの場所からミノーを追うので、サイズは小さいとは言えども「狙って釣った」感があるため、楽しい。岩手でもやはり20センチ前後のヤマメがアベレージなのだろう。これを超えるサイズとなると、それなりの状況でないとヒットしない。ましてや尺を超えるヤマメとなれば・・・。

安家川を川沿いにひたすら上流まで上っていこうとしたのだが、流程が意外に長く、夕方も近づいていたため、川から上がった。さらに北へ上がり、明日は久慈川へと行ってみよう。途中で温泉を発見して入った後、久慈の道の駅で夜を過ごした。


8月24日 Day3-久慈川本支流、遠別川

大渕と瀬が連続する本流域を朝一で流す。が、魚の反応はいまいちだった。河口からそんなに上流へ来ているわけではないのだが、時折イワナがヒットするところをみると、水温は低く、標高も多少はありそうだった。

本流域ではあるが、ロッドを渓流用の5.1フィートで釣っていき、遡行不可能な大渕まで差し掛かってから車へと戻ることにした。少し下ると、支流が差し込んでいる場所に辿り着く。このまま車まで戻るのも良いが、折角渓流用のロッドを持っているので支流を昇ることにした。流れは細いが高低差があり、イワナが出そうな支流である。ちょっとした流れのたるみにミノーを通すと、ヒットしたのはヤマメ。まあここ二日間でこんな場所でもヤマメが釣れることに驚きはなくなった。

岩を登り、上流へ行くにしたがって遡行がし辛くなる。人もあまり入っていない様子だが、真上を国道が走っているので何とか退渓は出来そうなので、少し無理をして上っていく。辺りが木々に囲まれてシェードを作り出している区間を過ぎると、谷は開けて眼前に滝壺が現れた。

こういった水深のある場所は一級ポイントなのだが、昨日、一昨日の釣りからすると魚が入っていることは少なかった。そのため気軽に表層から攻めてみたが、反応はなかった。一応、ミノーをチェンジしてディープを攻めてみることにする。潜行させてからトゥイッチを掛ける。ふと上空を見ると、夏の空が青く透き通っていた。

その一瞬、殺気が消えたからかもしれない。気付くと手前までトレースしたミノーに魚が食っていた。しかも良型である。手前でのバイトだったがためにバラさないように、ショートロッドでいなす。寄せてきた魚体はイワナだった。ネットインすると、尺は優に超える見事な魚体だった。

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岩を登り、辿り着いた滝壺の深みから現れた33センチ。サイズもさることながら美しい魚体だった。



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何匹でもイワナが出てきそうな滝壺。


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2匹目は尺を欠ける細身の魚だった。



既に日は高く上り、太陽の光が差しているのにバイトしてきた。続いて尺を欠けるぐらいのイワナがまたしてもヒットし、しばし、バイトが続いた。ひょっとすると、一瞬の水温の上がり始めの良いタイミングで入れたのかもしれない。イワナと言えども尺オーバーが出たことには満足だった。魚体も綺麗で、このような魚を育む支流を持つ久慈川もなかなかのものである。

久慈川の本流をさらに登っていくと、遠別川に当たる。ここまで奥地に入って来たのだから、当然イワナの魚影が濃くなってくるのかと思いきや、ここもヤマメの魚影が濃かった。まあ川の渓相としては平瀬が続くような感じなので、ヤマメが好みそうな場所ではあるが、ここのヤマメは手強い。キャストは一撃で決め、しっかりとしたトレースコースを取らなければヒットには結びつかないだけに、高度な技術が要求される。慣れないロッドを駆使してキャストのタイミングなどを合わせていくのが難しく、なかなか良いスポットにキャストできないのだが、連れてくる魚は綺麗で、サイズ抜きにしても貴重な一尾である。

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遠別川のヤマメはミノーの追い方、姿かたちをとっても最もヤマメらしい魚だった。慣れないキャストでようやく手にした一尾だ。



普段は関東で釣りをしていると、ヤマメがこれだけ釣れる、ということも、そこまであるわけではないので、満足はしているのだが、やはりサイズが欲しい。昨日釣った27センチを凌駕する尺オーバーを求め、川を下ることにした。久慈川でも釣れないことは無いのだが、旅の序盤でもっと他の河川も見てみたい。そう思い、一気に南下し、陸前高田辿り着いたのは夜も9時近かった。明日はここを流れるスーパーヤマメの名川を釣ってみたいと思う。


8月25日 Day4-気仙川、猿ヶ石川

気仙川といえば、40センチを超えるスーパーヤマメの名川として知られているが、朝に見た本流はやはり減水しているような感じだった。チャンスは朝一だけと見て、瀬、大渕を探っていくのだが、スーパーヤマメはおろか、ヤマメの魚影も見られなかった。しかも平日だというのに釣り人が多い。岩手県といっても気仙川は宮城に近いだけあって、人も多く入るハイプレッシャー河川なのかもしれない。

なんとなく、本流は期待が薄そうなので、支流の、しかも国道から離れたところから入渓することにした。国道沿いに車を停めてすぐ下を流れる支流を見ると、どうもプールになっているらしい。水底にはヤマメやアユと思わしき魚が群れていたが、その中で一匹だけ、巨大な魚が水面近くを悠々と泳いでいるのを見た。一瞬、ニジマスかと思ったが、すぐに違うことが分かった。おそらくサクラマスだろう。60センチ近い。

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支流に差して来たサクラマスと思われる魚。



途中にダムが無いから支流まで差して来るのだろう。それであれば本流のスーパーヤマメも支流に差して来ていてもおかしくは無い。そう考えながら支流の入渓ポイントを探しながら川沿いの道を歩いていると、左の崖で何やらガサガサと音がした。ふと見ると、カモシカが崖にへばりつくようにこちらを伺っていた。急いでカメラを取り出して何枚か写真を撮ると、到底登れなさそうな崖を登っていってしまった。

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崖の方で音がすると思ったらカモシカがいた。音を聞いた瞬間、熊かと思って正直ビビった。



入れそうな場所から支流に入り、釣りあがっていくのだが、ここも魚影は薄く、2級ポイントからしか魚は出なかった。支流もこれだけ叩かれているのなら、川を変えたほうが良いのかもしれない。車に戻ってカーナビを見ると、遠野が近いようだった。遠野は2年前に訪れたことはあったのだが、その際には釣りはしていない。しかし、猿ヶ石川の重厚な流れはいかにも大型が潜んでいるような感じがして、今回の旅でも気にはなっていた川である。

遠野に着いたのは夕方近かった。遠野を流れる猿ヶ石川は葦に囲まれた砂の川だ。そのため入渓点は限られてしまう。何箇所かは入れそうな場所はあったが、得てして人が入りそうな場所は魚影が薄い。水深がある深瀬が多く、川通しに歩けない場所も多いため、入渓点を開拓できれば良型が期待できるかもしれない。

附馬牛付近の本流を見て周り、いつも通りの発想で入渓できそうなポイントを探す。一箇所、葦が薄い場所で何とか入っていけそうな場所があった。藪こぎをして何とか入川することに成功した。周りは葦に囲まれた、まるで迷路である。

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猿ヶ石川・附馬牛のヤマメ。このように砂とオレンジ色がかった石が多い川である。



前方には瀬が続いて、さらにその先は深瀬になっていた。深瀬をダウンで流していると、すぐに小型がヒットした。大岩が水中にあるので期待が出来そうである。さらに次の一投。岩の際を流していると、ティップが持っていかれるとともに、ドラグが鳴り、そしてバレた。デカそうだった・・・!姿は見えていないので何とも言えないが、明日も攻めてみる価値はありそうだ。

by pioneerfield | 2009-08-28 23:35 | ST Expedition | Trackback | Comments(4)
2009年 08月 28日

夏の残光、未知の川への旅。(2)

8月26日 Day5-猿ヶ石川本流、支流

遠野の道の駅を出たのはいつもよりも若干遅く、辺りが明るくなり始めてからだった。しかし遠野は山に囲まれた盆地であり、霧が出ているため日はまだ差してはいなかった。昨日の夕方に入った附馬牛周辺の猿ヶ石川には夕方に入るとして、朝に入る場所を探さなくてはならない。道の駅から少し下った辺りは川幅が広くなってはいるものの、依然として周囲を葦原に囲まれ、入川は容易ではない。丹念に辺りを見回し、ようやく入れそうな場所を発見して川へと降りた。下流には橋の橋脚付近にガンガン瀬から続く深瀬がある。そこを丹念に探ってみるも、バイトは得られなかった。

やはり少し水温が上がり始めてからの方が良いのだろうか。そう考えながら、上流にある瀬を攻めるべく歩いていくと、下ってくるときには気付かなかったが、瀬から離れた橋脚に緩やかな流れが出来ており、水深がありそうな一畳ほどのスポットを発見した。

閉伊川で本流を攻めたときもそうだが、こういったショートスポットを攻めるのは習慣のようなものである。何気なくアレキサンドラ50ヘビーをキャストし、流れに絡ませながらトゥイッチしてくると、急にロッドティップが入った。

手前で食わせたので魚体はすぐに確認できた。体側にうっすらと残るパーマークに尖った口がヤマメだと判別できる。バレるな!流れの緩やかな場所に誘導し、背中のネットを外して、確実にネットインした。

ネットに収まった魚体を見て、サイズを測らなくても尺超えであることは一目瞭然だった。ついに今シーズン発の尺ヤマメをキャッチすることが出来た感動に震えた。サイズを計測すると31センチ。今年釣ってきたどんなヤマメよりも精悍な顔つきの雄だった。

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ようやく手にした今期初となる尺ヤマメ。パーマークが残る雄の31センチ。



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この顔つき。ヤマメは尺を超えると精悍さが増す。



ヤマメをリリースした後、上流の瀬を攻めた。ここでも25センチ弱のヤマメをキャッチすることが出来た。どうやらサイズの面から言えば猿ヶ石川のポテンシャルは高そうだ。

とりあえず目標を達成した次に向かったのは猿ヶ石川の上流、山間を流れる区間だ。しかしながら渓相はよいものの、魚に出会うことはできなかった。その後支流を転々とした後、本流に流入している小河川を見つけて入っていった。この川は用水路のような感じだが、もしかしたら本流から良型のヤマメが差して来ているかも知れない。そんな期待とは裏腹に、小堰堤の下では全く反応が無かった。

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猿ヶ石川は上流へ行っても砂が多い。渓相は抜群に良いのだが・・・



堰堤の上のプールでは、ウグイと思わしき魚が群れていたので、試しにスプーンを投げて狙ってみた。バイトはするが、なかなかフッキングにまでは至らない。そこまでやる必要はなさそうだが、何気なくフックをトレブルに変えて再度キャストすると、ついにフッキングした。まあ30センチ弱ぐらいのウグイだろう。そう思っていると、何故かパーマークがある。?ヤマメか?!抜き上げて見ると紛れも無くヤマメ。しかも28センチの良型だった。さすがは岩手。こんな川にもヤマメが生息しているところが凄い。そんなことをしていると、時間はあっという間に夕方になりそうだった。

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昨日の附馬牛の区間に入ってみよう。昨日バラした魚がまた口を使うかもしれない。そう思って再び葦の迷路、砂の川へと足を踏み入れる。昨日は深瀬でヒットしただけに、その前の早瀬はあまり気を留めていなかった。が、またしても昨日と同じバイトはこの早瀬を流しているときに出た。一瞬だった。またしても掛けられなかった悔しさに、しばしうなだれた。


8月27日 Day6-閉伊川本流、小国川、薬師川、猿ヶ石川

昨日の夜のうちに閉伊川沿いの道の駅に移動していた。初日に魚影の濃かった閉伊川本流と支流を午前中に攻めてみようというわけだ。

初日、一番最初に入ったポイントを朝一で流すと、瞬く間に5,6匹のヤマメをキャッチすることができた。しかしながらサイズは今ひとつで、20センチそこそこ、といったところだろうか。早々に切り上げて今度は支流の小国川へと足を向けた。

小国川はアップストリームで釣るには少々水量があり、どうしてもヤマメが追いきれていない感があった。それでも、20センチ程度のヤマメを何匹かキャッチすることができた。次はその支流の薬師川へ。小国川との合流部から釣りをスタートすると、ここも好反応で、25センチほどのヤマメのチェイスが見られた。残念ながら、未だ慣れないキャストで、良いスポットにプレゼンテーションすることができずに、バイトまで持ち込むことはできなかった。

とにかく先に進めばもっと良い場所があるかもしれない。そう思いながら何気なく放ったミノーにバイトが。小さいがヤマメのようだ。が、寄せてきて魚体を見ると、何とも奇妙だった。魚体の形やヒレの色は完全にヤマメ。だが、背中にイワナの虫食い模様がある。珍しい。おそらくヤマメとイワナのハイブリッドだろう。

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キャッチするまでイワナなのかヤマメなのか分からなかった。いや、キャッチしてからも分からなかった。


そんなこんなでハプニング的な魚をキャッチできたが、それにしてもこの川の魚影は濃い。いかにも、といった場所からは必ずヤマメが出てくる。あと少しキャスティングの技術があれば、もっとキャッチできたと思うのだが・・・・。

閉伊川水系を午前中に回り、やはりサイズを求めるのであれば猿ヶ石に移動した方が良いのではないかと考え、再び峠を越えて遠野まで戻った。

昨日、一昨日と負け続きの区間。夕方はまたここに賭けてみよう。深瀬の手前の早瀬。ここを慎重に流す。今日こそはランディングまで持ち込みたい。が、そんな期待の裏には、既にこの瀬から移動してしまったのではないかという懸念があった。

だが、瀬の岩周りを流していたミノーに、急に「ゴンッ」とバイトした。フッキング成功。慎重にやり取りした後にネットに収めたのは25センチほどの婚姻色が出始めた雄のヤマメだった。昨日のバイトの主はこいつだろうか?まあこいつだとうことにしていた方が、納得もいくし、心残りもないというものだ。

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昨日、一昨日のバイトの正体はこの魚だったのだろうか。それにしても猿ヶ石の川底のごとく黄色い体色だ。



8月28日 Day7-猿ヶ石川

砂の川、猿ヶ石川。この川は北上川に流入する間に田瀬湖を挟み、上流側を上猿ヶ石、下流を下猿ヶ石という。最終日は下猿ヶ石を中心に見て回ることにした。

雨が降り始めていた。入るポイントを探しながら、田瀬湖を一周し、結局完全に明るくなってから鱒沢周辺から入ってみることにした。ちなみにここは田瀬湖の上流に当たる。それはそうと「鱒沢」という地名だが、おそらくはサクラマスが遡上してきて、この名前が付いたのだろう。「遠野物語」の冒頭にも出てくるところを見ると、明治時代には既にこの地名だったようだ。

ともかく、雨が降り始めでどれだけ増水するかが全く分からないので、深追いは禁物である。だがそんな心配をよそに開始直後から25センチほどのヤマメをキャッチし、幸先の良いスタートを切った。しかし雨足が強まってくると共に、水位が上がり始めてきたため、一度本流から上がった。

さて、車で下流に移動しながら、下猿ヶ石を探ってみよう。橋を渡りながら良さそうな瀬があったので、早速降りてみることにした。水位は10センチぐらいは上昇して、笹濁りで、ヤマメには最も良いコンディションだ。

ここ数日間の状況から、ヤマメは一番流速のあるガンガン瀬よりも少し緩くなったスポットでバイトしてくる。この瀬もそんなような場所にミノーをダウンクロスで入れ、探りを入れていると、ティップが入った。

何とかバラさずにランディングすると、うっすらと婚姻色の出た27センチの雄だった。この区間の魚はもう秋の魚になり始めており、パーマークの上にピンク色の婚姻色が出始めている。この魚が釣れた場所よりも少し下流に差し掛かったとき、またしてもバイトがあった。今度はデカそうである。ダウンで掛けたので慎重に寄せながら、手前で見ると、魚の他に苔がハリに掛かっていたらしく、それで大きく感じたようだった。とは言っても先程と同サイズのヤマメで、今度は雌だった。こちらももうだいぶ魚体が赤づいてきていた。

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雄の27センチ。婚姻色が出始めている。



このサイズが2本出れば満足がいく釣果といえる。だが、これだけ良いコンディションで川に入れているのだ。まだこれよりも良さそうなサイズが出てもおかしくは無い。そう期待したが、この場所では後は小さなヤマメがヒットしたのみで、場所を移動することにした。

下流の橋のたもとから川沿いに降りていける砂利道を見つけ、橋下に車を停めた。先程よりも川にアプローチはしやすいのだが、見た感じ、鮎のポイントのような平瀬が続いており、先程の場所よりも1ランク落ちそうな感じだった。それでもとりあえず流してみないことには分からない。下流に下っていくにつれて、水深が出てきて川底の岩も良さそうである。

しかし期待に反して、出そうな流心脇のたるみでは小さなヤマメのバイトすらなかった。既に濁りが入り始め、水位も上昇してきている。これより先は深く、進むのに困難をきたしそうである。下流の水面に頭を出した岩の向こうに掠めるようなトレースラインを取るべく、流心の向こうにキャストし、流れにミノーのリップを噛ませる。

ちょうどミノーが緩流帯に入った時だったと思う。ロッドティップに明らかな生命反応が伝わり、反射的にフッキングしていた。昨日、少しきつめにしたドラグが少しながらも音を出す。良さそうなサイズだ。手前まで寄せて反転する銀色の魚体を見たとき、尺ヤマメだと確信した。バラさないよう細心の注意をはかり、自分の立ち位置よりも上流に誘導する。テールフックだけが口に掛かっているので、このままローリングされればフックアウトの可能性もある。

ネットで掬う瞬間、雄のヤマメの体側に出始めた婚姻色に目を惹かれた。二本目の尺ヤマメ。今回の旅の有終の美を飾るのに相応しい一尾であった。

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本流の雄、32センチの尺ヤマメ。雨による濁りと増水がもたらした結果。



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旅の終結を飾る文句無しの一尾。円は閉じられた。




Tackle

(本流中上流)
Rod:サーフェイストゥイッチャーボロンSTS-64Si
Reel:イグジスト2506
Line:スーパートラウトアドバンスダブルクロス0.8号+リーダー1.7号
(本流中下流)
Rod:サーフェイストゥイッチャーボロンSTS-701MN-Si
Reel:トーナメントエアリティ2506
Line:スーパートラウトアドバンスダブルクロス0.8号+リーダー1.7号
(支流)
Rod:エキスパートカスタムボロンEXC-510ULX
Reel:イグジスト2004
Line:スーパートラウトアドバンスダブルクロス0.6号+リーダー1.25号

Lure:アレキサンドラ50HW,63HW,Dダイレクト,蝦夷ファーストモデル他

by pioneerfield | 2009-08-28 23:35 | ST Expedition | Trackback | Comments(1)