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2008年 09月 27日

朱に始まり朱に終わる

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パーマーク、朱点、鰭の鋭さ。どれをとってもまさに「パーフェクトな」アマゴだ。


今シーズンの渓流は、芝川に始まり、伊豆の狩野川水系、そして苦戦を強いられた鬼怒川・那珂川の北関東二川へと、前半はこれまで行ったことのない河川に赴いた。9月に入ってからは桂川を中心に釣ったが、昨シーズンに比べてアマゴをよく釣っていた気がする。

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本流のヤマメはパーマークがくっきり出ていて茶色っぽい魚が多かった。が、サイズは今ひとつ


芝川、狩野川はもちろんだが、最近では桂川でも朱点が鮮やかなアマゴが良くヒットしていた。そして今回の最終釣行では自分の最も好きな支流、好きな区間で釣った。サイズはまたしても9寸。決して大きなサイズではないのだが、これだけ朱点がちりばめられたアマゴを、僕は初めて見た。まさに最期を飾るにふさわしい魚だった。

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既に陽は上りきっていたが、シェードになったプールから唯一このアマゴがミノーを追った。まさに有終の美。


「朱に始まり朱に終わる」。このタイトルは、釣りからの帰途でふと思いついたものだ。アマゴの体側の朱点は勿論だが、自分はヤマメの持つ尾鰭の朱色も限りなく好きだ。

考えてみればトラウトは、赤系の色がとても鮮明に映える魚なのかも知れない。イワナのオレンジ色の斑紋、ニジマスのレッドバンド、そしてヤマメやアマゴの桜色の婚姻色。今月買った雑誌で始まった連載で、「なぜ渓流へと行くのか」という問いをしていたが、自分の場合はやはり、心に沁みる景色の中で、鱒の赤色を見るために行くのだ、とでも答えるのだろうか。

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ニジマスは最大で40センチほど。プールや堰堤に限らず、ディープダイバーが活躍した。


最終釣行は、そんなところで里川でヤマメ、アマゴ、ニジマスを釣った。特に今回はディープダイバーを多用して、いつもよりも深いレンジを探っていくことにしている。この時期の大型はきっとこうしたディープに潜んでいるに違いなかった。

ニジマスはそこそこ良い型が出た。婚姻色の出たヤマメを求めてはいたのだが、とうとうそんな魚は出ることはなかった。というよりもヤマメやアマゴの方は冒頭のアマゴを除いて、いまいちパッとしない釣果だった。最後に良い型をバラしてしまったのだ。しかしそれも来年への布石。こうした思い出があるからこそ、次回に期待しようという気になる。

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既に木々は秋の色を纏い、枯葉が川面に落ちる。とうとう川を去る時が来た。


最後に訪れた淵。辺りが薄暗くなるまで釣っていたが、だんだんと魚が追わなくなり、最後にルアーをロストしたのをきっかけに釣りを終えた。

来年はどんな魚との出会いがあるのだろうか。


Tackle
Rod:サーフェストゥイッチャーボロンSTS-56Si
Reel:イグジスト2004
Line:シルバースレッドアイキャッチPE0.6号
Lure:Dダイレクト

by pioneerfield | 2008-09-27 22:55 | travel sketch | Trackback | Comments(0)
2008年 09月 23日

未踏区間

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一見ニジマスのようなだが、紛れもなくヤマメ。9寸ほどだが尺はあるかのごとくの魚体。


桂川の支流の中で、自分が最も好きな川は菅野川だ。何よりもヤマメの魚影が濃いことと、中、下流域は里川の渓相だが、道志へと抜ける道に沿ってだんだんと標高が上がるにつれて、渓流らしくなっていくところが良い。

川へ行ける週末もあとわずかとなってしまった。土曜日は台風の影響で釣りにはならないと判断し、祝日へと釣行日を延ばした。平日の合間にある休日なので、昼過ぎぐらいまでが良いところだろう。

朝は本流に入った。この時期の本流は、自分では苦手で、ヤマメもそれほど大きなサイズをキャッチしたことがない。この日もいつもと同じく、8寸程度のヤマメと、それより少し小型をキャッチしただけに終わってしまった。水量は申し分ないのだが、今は最盛期ではない。少し流れが緩やかで、近くにディープを備えた場所があればベストなのだが、いかんせん流速があり、攻めあぐねていた。

朝の良い時間は過ぎてしまったが、あの区間に入れば、まだ魚は反応するかもしれない。そう思い、車を菅野川へと向けた。前日に降った雨の影響か、支流も水位は高く、遡行に少々戸惑う。数年前に購入したウェーディングスタッフを、海で使い過ぎて錆びさせてしまったので、前回の釣行では川歩きが不安だったが、今回は新調してきたので、何とか上って行けそうだ。

それにしても、いつもなら数匹のチェイスがあるものだが、これだけコンディションが良いのにどうしたのだろうか。まったくと言ってよいほど反応がない。もしや先行者がいるのだろうか。未だかつてここでは先行者に出会ったことがない。魚が放流されてはいないので魚影は薄いが、野生化して、鰭がピンと張ったヤマメが釣れる区間なのだ。前回も9寸弱の秋ヤマメを獲っている。

ボサ際をアップストリームで通すと、良型の魚が一瞬ミノーを追った。水流は速く、アップストリームでは食わせきれないだろう。そこで、対岸に渡って慎重に上流へと廻り、ダウンで流すと、見事に読みは的中した。

掛かってからランディングするまで、いや、ランディングしてからもニジマスだと思っていたのだが、尖った頭の形、黄色い胸鰭、尾鰭のエッジの朱色でヤマメだと分かった。尺には満たない9寸ほどの魚だが、幅広の良いヤマメだった。

さて、そこから上流はこれまで踏み入れたことなない区間だった。そこからポツポツとヤマメの反応が出始める。両岸は相変わらずアシに覆われていて、里川の渓相は変わらない。しばらく行くと、堰堤があり、ここで釣り糸を垂れている餌釣師と会った。

彼は上流から下ってきたとの事で、話してみると、菅野川で鮎が放流されたことを聞きつけて訪れたのだという。菅野川で鮎。そんなイメージは湧かないが、下流の方であればもしかしたら掛かるかもしれない。20分ほど話してから、彼が下ってきた区間を上ってみることにした。

そこからはサイズは小さいが、飽きない程度にヤマメが追った。確かに20センチ前後の魚が多いのだが、ヤマメのパーマークはこれぐらいの型の方がくっきりとして美しい。もうすぐ来れなくなる川を惜しむように、秋の日差しを浴びながら上って行った。

ようやく見覚えのある場所まで遡って行き、ここで川を上がった。時間は正午を過ぎていたし、車まで戻るのに結構な時間を要しそうなので、ここで終了することにした。帰る途中で自転車に乗った少年たちに声を掛けられたりと、今回は短時間だったが色々と楽しかった。さあ、秋の桂川も残すところあと1回だ。


Tackle
Rod:サーフェストゥイッチャーボロンSTS-56Si
Reel:イグジスト2004
Line:シルバースレッドアイキャッチPE0.6号
Lure:ワダクラフト・ノールポワン,SKミノー50SD

by pioneerfield | 2008-09-23 23:21 | travel sketch | Trackback | Comments(0)
2008年 09月 13日

秋桂Ⅱ

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9寸弱といったところだが、顔つきがまさしく秋のヤマメだ。いよいよ渓流のシーズンも終盤を迎える。


朝晩はだいぶ涼しくなってきた。標高の高い川沿いでは昼間でも吹く風が気持ち良く、既に河原にはススキが穂をもたげている。毎年この時期には、大型のヤマメが出る桂川へと行くことが多いのだが、さすがにシーズンも終盤で、さらに3連休の初日とだけあって朝一で入りたい本流のポイントには既に3人の先行者がいた。

おそらく今日は釣り人が多いだろう。そうであれば、誰かが入る前に支流に入っていた方が釣果が上がるかもしれない。そう思っていつも入るところから少し下流に入って釣り上がっていくことにした。

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放流魚中心だったが、ヒレが張ったアマゴも混じった。朝の良い時間帯だけあって、魚の活性は高く、積極的にミノーを追った。


釣りあがってすぐにヤマメがヒットした。誰も入っていない証拠だ。そしてここから釣り上がるたびに朝のヤマメ、アマゴがヒットしていく。上流に上ってくと、ニジマスも反応し始めた。魚体を見ると、ニジマスもヤマメ・アマゴもどうやら放流したての魚のようだ。少しがっかりではあるが、たまに尾鰭がピンと張ったヤマメが釣れると、サイズを無視しても嬉しいものである。

そういえば、渓流の釣りを始めるようになってから、魚のサイズの他に、「魚体の綺麗さ」を気にするようになった。シーバスでもバスでも、そしてトラウトでも綺麗で大型の魚体は貴重なのだ。

今回もそういった魚を求めている。この川が成魚放流をしていることは分かりきっているのだが、その中でもある程度の期間を自然の中で過ごし、鰭が完全に回復した魚が見たいのだ。

しばらく進むと、昨年とは違って工事された区間に入る。数年前に尺ヤマメを釣ったプールは既にその姿はなく、工事しかけのゴロタ石の集積へと様変わりしている。そんな中で、真新しい堰堤が作られていて、その落ち込みをディープダイバーで流していたとき、良いサイズのヤマメがヒットした。おそらく尺はあったかもしれない。足場が高かったのでネットですくわず抜き上げようとしてフックが外れた。魚は浅場に落ちたが、それを掴もうとして飛び降りたが、逃げられてしまった。ついでに飛び降りた拍子に足首をひねってしまった。

歩けないほどではないので、そのまま遡行を続けるが、そこから先の区間はいよいよ放流魚が多くなってきた。おそらく数日前に放流されたばかりなのだろうか。しかし、一定の区間を過ぎると、鰭が張った魚が見られるようになってきた。

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完璧な魚体、というわけではないが、尺ヤマメも出た。サイズは31センチほど。


結構遡ってきたらしい。既に陽は高くなってきて、だんだんとヒットするペースも遅くなってきた。ここまででヤマメ・アマゴが10数匹、尺を含むイワナが2匹、ニジマスが数匹と、午前中だけの釣果としてはまずまずだろう。放流魚っぽい魚体ではあるが、尺ヤマメも出たので、移動してこの川の下流に入ってみることにした。

下流の区間は、おそらく放流はされていない。ヒットは多くないが、コンディションの良い大型が残っているとしたらこの区間だ。川岸がボサで覆われていたり、途中に深いプールがあったりと、おそらく釣り人のあまり入らない区間であろう。上っていくと、プールでニジマスが出た。サイズは大きくはないが、ヒレピンの良く引く魚だった。

途中には沢水が落ちる堰堤がある。これも数年前のことだが、かつてはここで婚姻色が出た雄の尺ヤマメをキャッチしているだけに期待が高まる。第1投目からダイレクトにボトムを狙うべく、ディープダイバーを差し込むと、数等目で25、6センチの幅広のヤマメをキャッチすることができた。既に体の色が濃くなりかけている。こういった魚が見たかったのだ。

もう釣果としては充分だったし、これ以上歩いて、足の負傷を悪化させるのも良くないので、ここで切り上げた。今年中にまだ数回は来るチャンスがある。秋は魚の色がだんだんと変わっていくのが楽しみの一つでもある。
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この間まで青々としていた辺りの水田も、今は黄金色に近づいている。



Tackle
Rod:サーフェストゥイッチャーボロンSTS-56Si
Reel:イグジスト2004
Line:シルバースレッドアイキャッチPE0.6号
Lure:ワダクラフト・ノールポワン, Dダイレクト

by pioneerfield | 2008-09-13 23:06 | travel sketch | Trackback | Comments(0)
2008年 09月 07日

狩川

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尾鰭の朱色が濃くなっていき、だんだんと秋のアマゴに近づいていく


小田原へ足を延ばすついでに狩川へ寄ってみた。この日は小田原駅のすぐ傍にある温泉に入ってから鰺寿司を食べてぶらぶらしようとしていたのだが、途中の狩川がどうも気になっていた。

9月とはいえ、日差しは河原を強く照らし、遮蔽物のない水面からは生物の気配を感じられなかった。とはいえ、この川の全てが残暑の日光に晒されているわけではない。木々が覆いかぶさり、影をつくっているわずかな流れに、ミノーを投げ込んで動かす。今日使っているロッドは全体的にソフトで張りのないブランクだが、それが逆に伸びのないラインに最大限のスラックを与え、小さな魚でもベンディングカーブを楽しめるようにしている。

流芯からミノーが外れたとき、確かな手応えが伝わってきた。狩川はアマゴの川だ。銀色に輝く魚体は当然アマゴのものだと思い込んでいたのだが、残念なことにウグイだった。少しうなだれたが、のったりとした里川の流れには似つかわしい魚とも言えた。あまり標高の高くない川だ。こんな時期にはアマゴも暑さにうなだれているのかもしれない。

水垢が多い底石に注意を払いながら、少し上流へと歩いた。さっきと同じような場所ではあるが、流芯から少し外れたところに流れのヨレができていた。典型的なアマゴの着き場だと思った。1投目の流芯からは魚が出て来なかったが、2投目に放ったバルサミノーに、アマゴが食った。

20センチ足らずだが、わずかに秋の気配を感じさせるように薄くピンク掛かった魚体が、渓流シーズンの終盤を物語っているかのようだった。

少し上流でも2匹のアマゴと戯れて、1時間ほどの短い釣行を終えた。

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狩川は10月中旬まで楽しめる川だ。その時期にまた訪れたい。 Photo by Miki Sou

Tackle
Rod:トラディションTR55UL
Reel:イグジスト2004
Line:シルバースレッドアイキャッチPE0.6号
Lure:ワダクラフト・ノールポワン, バフェット43SD

by pioneerfield | 2008-09-07 23:10 | travel sketch | Trackback | Comments(0)