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2009年 05月 23日

新緑の渓へ

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山々の緑が映え、その間を水が流れ落ちる中を旅する季節が来た。今回はこういった広葉樹林に囲まれた美しい渓相の中で釣りがしたいと思い立ち、色々と場所を調べていた。いつも行く桂川の支流でもそういった場所がないわけではないが、折角なら少し遠征をした方がいい。ふと昨年のゴールデンウィークに訪れた群馬の渓流のことを思い出した。そのときは釣りはしなかったが、素晴らしい渓相だったことは覚えている。

家を午前0時に出て、向かったのは利根川支流の片品川だった。木々の間を流れる渓谷を遡りたいとは思っているが、朝一は少し川幅のある開けた場所でヤマメを狙いたい。そう考えて片品川の中流へ入った。

雪解け水を豊富に湛えた水が流れている。こういった川は気持ちがいい。適当なところから入渓してアレキサンドラ50ヘビーをアップクロス気味にキャストする。さすがに1投目からのヒットはなかったが、次のキャストでティップが入った。20センチそこそこの幅広のヤマメだ。これは幸先が良い。

この流域は2年前に1度入ったことがあるのだが、ヤマメの魚影がそこそこ濃かったことを記憶している。幸先の良いスタートだけに期待が持てるというものだ。同じような瀬を中心に攻めていくと、流心でまたしてもロッドティップが持っていかれる。すかさずフッキングを入れると、魚はすぐには動き出さず、鈍くドラグ音が鳴った。これはデカそうだ。そう思った次の瞬間、フックが外れた。

魚種は何だったのだろうか。ヤマメだったら良いサイズだったに違いない。しかし悔やんでも仕方がない。ましてや早朝の良い時間なのだ。テンポ良く次々とポイントを流していかないとプライムタイムはすぐに終わってしまう。下流にはいかにも釣れそうな水深のある瀬が続いている。水温が低そうなので若干流れが緩くなる場所が狙い目だろう。そうは思うが、念のため瀬肩から順に流していく。

ダウンクロス気味にアレキサンドラを流し、ショートトゥイッチを掛けて流れの中でアピールさせる。ミノーが流心に差し掛かったその時、重々しいバイトが伝わった。

サイズは良さそうだ。水面を割って出たところを見るとニジマスか。瀬で掛けたので流れに乗られそうになるのを絶えて流速の緩い場所まで誘導する。魚はどうやらニジマスではない。イワナだ。それも裕に尺を超える魚体だ。

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幸先の良いスタート、尺を超えるイワナ。瀬で掛けるとイワナと言えどもファイトは強烈だ。


この区間でイワナがヒットするのは意外だったので少し拍子抜けたが、イワナと言えども嬉しい一尾である。サイズは34センチ。今年は尺イワナに恵まれている。写真を撮ってしばらく放っておくといつの間にか流れに帰っていったようだ。

さて、日も昇り始めたので、そろそろ山の中に身を隠そう。特に目的地などなく、車で走りながら良さそうな川があれば入ってみることにする。最初は朝一の片品川から程近い支流沿いを走ると、川の側に車を停められるスペースを発見して、入っていった。

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木々に囲まれた流れ。こんな中で釣りができると言うだけで満足だったが、魚の反応も上々だった。


とにかく初めての場所でもあるし、魚も釣れるかどうかは分からない。しかしそんな不安はよそに、ちょっとした深みからはイワナが次々と追って出た。放流魚のようだが、とにかく細い支流でピンスポットにキャストしてミノーを流れに乗せて流速が緩い場所で食わせる、といった一連のプロセスが楽しい。この支流はすぐ上流で工事していたので早々に上がったが、それでも5,6匹はキャッチした。

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釣れるイワナは放流魚半分、ワイルドフィッシュ半分といったところだろうか。


車に戻ってから上流へ向かって走る。峠を越えると別の支流が眼下に流れているのが見えた。駐車スペースに車を停めて川を見る。辺りは広葉樹林の新緑に囲まれ、ハルゼミが静かに鳴いている。

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源流に近いだけあり、流れは細く攻めにくいが、魚の反応はあるようだ。少し水深のある流れで掛けた魚はイワナにしては銀色がかっていると思ったらヤマメだった。こんなところでヤマメが釣れるとは思ってもいなかったが、逆にこういう出会いも嬉しいものである。が、ヤマメはこれ一匹であとはイワナ続きだった。ヒレが丸い魚が多いところをみるとどうやら放流魚のようだ。ここまで放流が行き届いているのかと思うと、複雑な心境だ。

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イワナしか生息しなさそうな渓相でヤマメが釣れた。意外だが、こういう場所で釣るヤマメも良いものである。

しかし落差のある滝を越えると、突然魚のチェイスがシビアになってきた。ミノーを追っても1回きりという状況だが、キャッチした魚は綺麗な魚体だった。ネイティブの魚かと言われれば、そうとははっきりと言えないが、最近放流された魚ではないことは確かだ。さらに上流に遡っていくと、どんどん森は深くなっていく。辺りは緑で溢れており、その底辺の岩を縫ってささやかに水が流れている。そしてそんな中にイワナが生息している。

渓谷美に時々足を止めてカメラを構える。そしてさらに遡ったところに、緑の中に一点だけヤマツツジの赤い花が鮮やかに咲くのを見た。まるで禅寺の庭園の計算されたような景色が、偶然にも山中に作り出されていたのである。この川はこれで満足だった。

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森の中に忽然と現れたまさに紅一点のヤマツツジ。偶然が作り出す至上の景観。

最後に入った川も同じように森の中を流れる支流だった。ここでもイワナがミノーを追った。利根川水系の支流に本格的に入ったのは今回が初めてだったが、渓谷美、魚ともに充実している。特にこの時期に来ることが出来たのは、なおのこと良かったのではないかと思う。

ともかく美しい新緑の渓谷で釣りができたことで今回の旅は満足であった。


Tackle
Rod:サーフェイストゥイッチャーボロンSTS-56Si
Reel:イグジスト2004
Line:スーパートラウトアドバンスダブルクロス0.6号
Lure:アレキサンドラ50S、50Sヘビー

by pioneerfield | 2009-05-23 23:00 | travel sketch | Trackback | Comments(2)
2009年 05月 09日

午前中釣行

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ゴールデンウィークの後半からのまとまった雨の影響で、本流域は泥流と化していた。翌日に職場の仲間とバーベキューの予定があったので、今日の川の釣りは午前中までで、午後からは管理釣り場で美味いニジマスを釣って来ようと考えていた。

本流がこんな状況ならば、回復の早い支流ではなんとか釣りになるはずだ。そう考えて行きつけの支流へと向かった。案の定、多少の増水と濁りはあるが、釣りができないほどではない。いや、このぐらいの増水と濁りならむしろヤマメの活性が上がるはずだ。

案の定、魚の反応は上々で、いたるところからヤマメのチェイスが見られた。シーズン初期からここの支流には何度も足を運んでいるが、確実にヤマメの平均サイズが上がっている。アベレージで20センチ前後のヒレピンの魚がヒットしてくるので楽しい。

上流に採石場らしき場所があり、そこでの工事が始まってしまうと川全体が灰色に濁り始めてしまう。そうなるとヤマメたちはルアーを全く追わなくなる。が、ここを過ぎれば水色は元の通りとなるので、濁り始めた区間はさっさと通り過ぎて採石場の上まで急いだ。

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この区間は両岸をアシに囲まれた里川らしい渓相が広がっている。ここでもヤマメの反応も凄まじく、ちょっとしたチャラ瀬、落込みにミノーを通すと、普段は何処にいるのだと思うほどロッドを曲げた。

20匹ほどは釣っただろうか。サイズは最大で8寸ほどだったが、午前中だけの釣果にしては上出来だ。切りの良いところまで釣って川から上がった。

Tackle
Rod:サーフェイストゥイッチャーボロンSTS-56Si
Reel:イグジスト2004
Line:スーパートラウトアドバンスダブルクロス0.6号
Lure:アレキサンドラ50S、50Sヘビー


ちなみに午後からの管理釣り場よりも午前中の川のヤマメの方が釣れた気がする・・・。こういう時もある。

by pioneerfield | 2009-05-09 23:46 | travel sketch | Trackback | Comments(0)